折曲厳禁 桜梅桃李 企業存続の分水嶺

企業存続の分水嶺

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2012年に公開

春の気配が。。。
妙に寒い感じで、春に逃げられたような。。。
でも、露天風呂が心地いい。
そんな処でも、聞こえてくるのは、就職難や会社組織内の歪みです。

おいらの若かりし時代は、
面接→試用→バイト採用→正社員採用のパターンがゴロゴロあった。
今は、
面接→試用→バイト採用。 以上。社員登用無し。だそうだ。
稀に、
面接→試用→バイト採用→契約社員。のコースが。。。
正社員の中途採用は、ほぼ閉ざされているようです。
公務員や労組の問題ばかりが目立ちますが、
民間企業もずいぶんと情けない。

仲間が取引上で関わる、ある企業=A社。
その企業のスタッフから漏れる内部事情は、
現代では、特異なものではないのかも。。。

A社の雇用は、新卒→正社員と
面接→試用→バイト採用→契約社員のコースが。
しかし、これが、表向き。
事実上は、バイトと変わらない待遇で正社員昇格を持ちかけ、
辞退を誘うという巧妙さ。。。

過去に昇格を持ちかけられたスタッフと話してみました。
A社は、大きく分けて3つの部で構成されています。
経理と総務、仕入れと販売、物流です。
新卒は、おもに販売=営業に配置されるようです。
管理職幹部が公言するそうですが、あえて『格』をつけ、
『販売』>『仕入れ』>『経理』>『総務』>『物流』だとのこと。

ふ~。。。

まず、暗黙なら仕方ないとしても、社内業務に明確な格付けが必要?
仮に格付けするとしても『販売』が最上位というのは???です。
もちろん、
下位にランクされた部署に勤務するスタッフの士気は下がります。
昨年、生え抜き所長の退職に伴い新所長体制となり、
今年になって多くのスタッフが退職することに。。。

おいらは、今までの職歴の中で心に刻んできた事があります。
時代にそぐわないことも少なくありませんが、
不変と思うこともあります。
スタッフと話してみると、使用者側の姿勢に多くの疑問がわきます。
もちろん、
スタッフの我儘と感じること、職域外の主張もありましたが。

露天風呂につかりながら思い出してみます。

労働者というか、人が汗を流す動機ってなんだっけ?
あ~、そうだった。
三つあったっけ。
義理と金と夢だった。

義理とは、あの人、あの先輩、あの上司のために!!
あるいは、確実に自身が業務を進めている実感があるとか。
組織の歯車としての自覚というか誇りかも。

金とは、そのまま。高給だからとか生活かかってるとか。

夢とは、生活の経済的な基盤を確立することで家庭や将来の夢、
あるいは、出世や独立を夢見たり。

労働者それぞれの価値観にどれかが合致すれば、がんばるっていうか、
簡単に退職しないんじゃないかな?
残念ながら、A社にはすべて無いそうです。

社内の人間関係は、おいらからみても、
よりどりみどりの金平糖。
とげがあるくせに妙に狎れあっているし、それぞれの考え方が甘い。
かといえば、幹部は理想論に終始し、縦に業務を切りたがる。

A社からは、今のところ倒産の足音は聞こえません。
億単位の最終利益を三期ほど続けていますし、
販管費を抑えれば増益を続ける事は難しくありません。
販管費、つまり人件費と固定経費の増大に直結する、
販売拠点を無理に増やせば、いつか命取りになると。

どの業態も一定の規模までは行けるものです。
ユニクロでさえも一時大幅な減益となったことがあったような。。。
A社も拡大を続ける過程で必ず分水嶺が現れます。
立ち止り、社員の質、適性の評価と組織の見直しを経て、
より強い足腰とするなら発展を望めると思いますが、
今のまま、無理な拡大を続けるなら近いうちに分水嶺を落ちることも。

そういえば、日本もデフォルトすることはありません。
しかし、
崩壊のレベルは、もう復旧や再生の種さえ食いつくす寸前です。
かの、A社はどんな道を辿るのでしょう。

大切なのは、人です。
雇用も解雇も移動も、
もっと大胆に夢を見られるような社会にならないものかなぁ。

今、世界中で日本企業の存在感が失われています。
使用者たる経営側の能力に疑問を持たない株主たち。
既得権に胡坐をかいているのは、公務員だけでなく民間の管理職も。

そして資本主義経済において投資を忘れた労働者たち。

それでいいんでしょうか?

2018年。
A社 どうやら、昨年あたりから雲行きが・・・
分水嶺に到達したかもしれません。。。

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