よく、耳にします。
何かしらのポジションを自身の立ち位置としている方。
どんな業種、業態でもメインになる部署は存在します。
企業の稼ぎ頭であったり、品質を裏付ける技術部門であったり、
独創性と安全そして経済性を併せ持つ設計部門であったり。。。
「わたしは、コレで生きていく」
傾聴すると、本当に”コレ”だけの方が少なくありません。
担う業務が、企業にとってメイン部署ならばそれでいいと思います。
しかし、メイン業務を支えるサポート業務であったり、
派生するサブ的な業務だとしたらどうでしょう?
まず、お勤めの企業でメイン部署とはなんでしょう?
民間企業でしたらシンプルに収入の源泉につながる部署です。
調達→営業→納品 の流れの中では『営業』です。
つまり、売るため=利益を得るために調達(企画:設計:生産)します。
売るため=利益を得るために広告宣伝します。
売るため=利益を得るために付加価値(保証:利便性)を追求します。
売るため=利益を得るために品質改善と新製品を開発します。
『売る』営業業務は、売るために努力を続けることに変わりはありません。
しかしながら、他の業務はさまざまな環境に対応しながら、
『売る』ために業務を進めることになりますから、
アプローチが変われば、具体的な業務は変化しなければなりません。
サポート業務やサブ業務が本格化すればするほど、
コストとリスクが上昇していきます。
いくら重点を置く業務であっても、外部委託に切り替えたり、
工程の改善(短縮)、仕組みの見直し(コスト)等で役割は収斂していきます。
「わたしは、コレで生きていく」
多数の方が、現在の業務を軸に縦方向に深化発展させることで、
企業に貢献できると胸を張ります。進化ではありません。縦方向ですから深化です。
「わたしだけが持つ知識と私にしかできない技術で他社の水準を超える業務を目指します」
本当にそれで良いのでしょうか?
さて、『営業』がメインと書きましたが、現実的には高度なリンクが核になります。
調達→営業→納品が高度にリンクされ一体化した評価が企業のチカラとなります。
だとすれば、調達・納品をメインにアプローチする視点も悪くありません。
しかし、あくまでもメインは、『営業』だということを忘れてはいけません。
例えば、スポーツの世界では、レギュラーとして出場機会を得る人数には制限があります。
それでも、レギュラーを目指して練習を重ねていきますね。
残念ながらレギュラー落ちになってもベンチ入りを目指します。
野球ならベンチ入りするために代走や代打技術を修練したり、相手チームの情報を収集したりしますね。
サッカーであれば、短時間なら鉄壁なDF技術であったりといったところかと思いますが、
「わたしは、コレでがんばる」という方は稀ではないでしょうか。
メインは、チームの勝利でありレギュラーメンバーとして貢献できなくても、
どんなポジであれ、サポート役を柔軟に受け止めて最高のパフォーマンスで貢献したい。
テーマに取り組む姿勢、考え方として大いに賛同できます。
私は、
「わたしだけが持つ知識と私にしかできない技術で他社の水準を超える業務を目指します」
この姿勢は、まったく評価できません。
厳しい言い方をすれば、業務の本質と役割を見失ったら仕事ではなく趣味です。
業務のクォリティを意識するのはまちがっておりませんが、前提条件がありますね。
業務品質の要求水準を満たし、コストの膨張に歯止めをかけながら業務負担の偏りを防ぐことで維持継続を実現する。
コストとリスクそして継続性です。縦方向の深化は、企業に必要ありません。
前提条件を踏まえた高い業務品質の仕組みを意識することができなければ、
担当業務の廃止にあたり、居場所を無くすことに。。。
お勧めしたいのは、サポート業務、サブ業務には、変化への対応を可能にする柔軟性と、
横方向へ進化するアプローチを意識することです。
具体的な業務は、さまざまに異なると思いますが、大丈夫です。
きっと、貴方は最高のパフォーマンスを発揮するでしょう☆