折曲厳禁 桜梅桃李 ▼退職▼ 後ろ向きではありませんか?

▼退職▼ 後ろ向きではありませんか?

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以前、※人が汗を流す(働く)動機?※について書きました。

2012年 「企業存続の分水嶺」

 

もちろん、人はなぜ働くのか?ではなく、

どうして、今の勤務先で勤務を続けるのか?ということでした。

しかし、離職率というデータを見ると、

およそ、1割弱の水準で退職される方がいます。

では、どうして離職を選んだのでしょう?

1)賃金、報酬に不満

2)人事考課(評価)に不満

3)先行きに不安感

以下、新卒と中途入社では、理由がバラけてきますので省略します。

リサーチデータですから、サンプルごとに多少順位は変わりますが、

おおむね、ランクインの内容は変わらないようです。

 

1)と、2)ですが、

これは労使間で考課基準や考え方が異なっているケースが多いようです。

さらに考課者=管理者の能力または、資質が足りないことも。。。

人が人を査定するわけですから、相応の見識が必要です。

もちろん、日常業務にあたる対象者の事柄に目配りも必要です。

3)先行きとは、

勤務先の経営状態ということもありますが、

やはり、自身の居場所であったり、定まらない担当セクションであったりの、

漠然とした不安でしょうか?

もうひとつ、「仕事をやらされている」と感じているケースもありますね。

スタッフの適正、向き不向きを考慮しない配属は、

10人の壁を超えようとする企業ならば、NGです。

少し広義になりますが、やりがいの有無という見方もあります。

う~ん。。。心情は、理解できますね。

よく聞く退職の理由として、

・人間関係

・他に取り組みたい仕事が見つかった等々ありますが、

このあたりは、なかなか難しいテーマになります。

しかし、トップ3については、対応できる事柄ではないでしょうか。

つまり、離職率の高い職場は、管理者の能力が低い可能性がありますね。

ここまでは、企業側と管理者への視点です。

 

では、被雇用者(スタッフ)への視点ではどうでしょう。

1)と、2)については、

考課基準や考え方を自ら確認したのでしょうか?

また、自身のテーマを念頭に目標を設定し、達成したのでしょうか?

そして、来期に向けてどんなプランを組み立てたのでしょうか?

業務を数値化して検証していますか?

今期、自身の出来高は、どうでしょう?

さらに、給与、報酬に対して低いと不満を持つ根拠は何でしょう?

Aさんと較べて・・・

同業他社と較べて・・・

他業種他社と較べて・・・

それとも、前年対比した自身の出来高ですか?

自らが下す、自身の考課査定に甘さ、緩さはありませんか?

・・・少し、道が見えてきましたか?

さて、3)です。

これは、難しい事柄です。。。

視点を変えてみましょう。

能力の残念な上司をどうこうすることは無理です。

まず、客観的にアプローチできる材料をまとめましょう。

そして、こう言いましょう。

『わたしは、コレだけの実績、成果を達成したと自負しています。

また、来期についても新テーマで目標をこのように設定し取り組むつもりです。

この機会にぜひ、Aさんの上司であるBさんの見解もお伺いしたいと思います。』

セリフはともかく、要旨はBさんを巻き込むことです。

Aさんが、必要ないと言うかもしれません。

その場合は、すぐに引き下がりましょう。

そして、あなたがAさんを超える努力をすぐに始めましょう!

偉くなるしか無いのですから!

また、AさんがBさんに話を上げた場合は、少し、やっかいです。

何かしらのSuggestionがあるかと思いますので、

真摯に取り組んでいくことになります。

ですが、次期に報告という理由があり、考課査定にBさんの意見も反映されるはずですから、

能力が残念なAさんだけの考課査定よりは、数段メリットがあります。

 

わたしが、見てきた事例のなかで退職理由というより、

退職動機で厄介なケースがあります。

しかも、少なくありません。。。

それは、おそらく『逃避』です。

それほど、業務はイヤではない。

それほど、職場の人間関係がイヤでもない。。。

とくにコレといったことは無いけど、何か、違うことを始めたい。。。

 

このケース。

ほとんど、実家住まいです。経済的に恵まれていますね。

生活の糧として仕事をしている覚悟が・・・希薄かも。

そして、『逃避』と書いたのは、本人に認識が無いのですが、

「何かしらに縛られている事柄」からの逃避だと思うからですね。

漠然と引越ししたいとか、仕事を変えたいと言うのは、

現状のジレンマや蓄積したストレスが要因ではありません。

明らかに後ろ向きの選択です。

引越ししても転職しても何も変わらないのです。

「縛られている事柄」を解消しない限り。。。

 

いや!逃避なんかじゃない!っていう人もいるでしょう。

ですが、漠然と。。。ですよね。

つまり、引っ越すことそのもの、または、転職することそのものが目的なんです。

どこに引っ越すとか、どの職につくかでは無いのですから。。。

今の住まいから逃げる理由も、今の職場を退職する理由も無いのですから、

本人が縛られているとは思ってもいない、思いたくない事柄に、

その根はあると思います。

 

言い方を変えれば、『逃避』=『自由の渇望』かもしれません。

深層で何かを抱えている、何かに縛られている→何かを変えたくなる。

何かを変えるとモヤが晴れるんじゃないか・・・的な場当たり感を感じます。

やがて、とりあえず適応出来そうな職を見つけます。

そして、そこでがんばろうと思うのでしょうが、険しい道となることもあります。

その時、どうなるのでしょう?

やりたい仕事がある→転職ではなく、

退職→やりたい仕事(やれそうな仕事)を探したと、

順序が逆ですが、困難に向き合えるのでしょうか。。。

こんな風に退職される方を何人も見てきました。

みなさん、わたしの想像通りにその後、職を転々と変えていかれました。

 

さらにもう一例。

なんか気乗りしない・・・

いまいち、モチベーションが上がらない・・・

なにか、打ち込めるような手ごたえのあることがやりたい・・・

向上心の強い、努力型の人に多いようです。

物足りないのですね。でも、出来なさそうなことはやりたくないんですよね。

つまり、自身で出来そうなことで達成感を求めているんでしょう。

このケースで退職を考える方は、自身の居場所を造れなかったのでしょう。

出来る仕事は、他の人が担っている。私のやれる仕事で充実できる業務はこの職場に無いと。

良く言えば、器用貧乏。悪く言えば、TTARPですね。

直接の上司が誤った起用を続けた結果といえるかもしれませんが、

本人の自覚、姿勢を通しての甘さが要因なのも確実です。

 

辞めるのは、カンタンです。

ですが、始めること、継続すること、積み上げることは楽ではありません。

時機を見る、風を見る、立ち止まってみる・・・

まずは、自身の能力と資質を客観的に認めることから、再起動しましょう。

不満は不満として、自身ならどう対応するのか?程度の検証作業もアリでしょう。

急ぐことは無いのですから。

 

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